自己啓発

やる気

やる気があれば、やりたいことを積極的に為し遂げたり、やるべき仕事・勉強・家事などをスムーズに片づけたりして、毎日を充実させられます。しかし、実際のところ、やる気を出すのに苦労している人が少なくありません。

そもそも「やる気」とは何なのか、どうすればやる気を出すことができるのか。

やる気の正体とは何か

「やる気」の正体は、脳の神経細胞と、神経細胞の間を飛び回っているドーパミンである。別名「快感ホルモン」といわれる神経伝達物質で、「報酬系」といわれ、欲求が満たされたときに快感をもたらす。やる気は、ある行動をした結果得られる報酬(ご褒美)が大きいと期待されるときに上がる。

やる気3つの要素

(1)そうしたいと思う心。 積極的にやろうとする意志。 また、自ら進んで望むこと。 (2)種々の動機の中からある一つの目標を選んで意志が積極的、能動的に働くこと。 (3)心の中の欲念

 起動:スイッチ

1つめの要素は「起動:スイッチ」です。

これは後回しにせずに「すぐやれる力」を指しています。

こんな人は起動が弱め

  • 夏休みの宿題は最終日にまとめてやるタイプ
  • 「ダイエットは明日から」が口癖
  • やるべき仕事を先延ばして締切ギリギリになりがち

このやる気が出ないと何も行動できないので、起動のスイッチはまず重要な要素です。

粘り強さ

これは、たとえ障害があったとしても、やろうとしていることを継続し、努力を続ける力です。

こんな人は持続が弱め

  • 飽き性で、やりかけてもすぐ飽きる
  • 困難があると、すぐ挫折しやすい
  • 仕事や勉強に取りかかっても、気づくとSNSやYouTubeを見ている

 

 強度:集中力

3つめの要素は「強度:集中力」です。

強度と集中力は、目標達成やタスクの実行において重要な要素ですね。強度は、物事をどれだけ熱心に取り組むか、エネルギーや情熱をどれだけ注ぐかを示します。一方、集中力は、注意をどれだけ的確に特定のことに向けるか、その作業にどれだけ没頭できるかを表します。

強度とは、ある目標や活動に対する情熱や意欲の強さを指します。高い強度を持つことで、目標に向かって努力し、障害を乗り越える力を得ることができます。例えば、スポーツのトレーニングやプロジェクトの遂行において、強度は成功への鍵となります。

集中力は、特定のタスクに注意を集中させる能力です。集中力が高い人は、雑念を排除し、作業に没頭できるため、効率的に仕事を進めることができます。集中力を高めるためには、適切な環境を整えることや、時間管理を意識することが大切です。

強度と集中力は、互いに影響し合い、バランスを保つことが重要です。適切な強度で集中力を発揮することで、効果的な仕事や目標達成が可能となります。

強度がないと、やってはいても「質」が低くなります。

やる気を引出す方法

もちろんです!やる気を引き出すために、以下のアイデアを試してみてください:

目標設定

具体的な目標を立てて、それを達成するために行動してモチベーションを高めましょう。

ポジティブな言葉:

自分に対して肯定的な言葉を使い、自信を持ちましょう。

運動:

軽い運動やストレッチをすることでエネルギーをアップさせることができます。

音楽:

お気に入りの音楽を聴いて気分をリフレッシュさせましょう。

休憩:

長時間の作業の後は休憩を取り、リフレッシュしましょう。

頑張ってください!やる気を引き出すことができるはずです。

私たちは長年の習慣で、
「やる気が出ないから、できない」
と思いがちですが、
「やる前に、やる気がないのは当たり前(生物の構造として普通のこと)」
とマインドセットを変えましょう。

そして「やり始める」ことに、自分のエネルギーを使ってください。

大変に感じるかもしれませんが、大変なのは最初だけです。この事実を知っていることで、全力で「やり始める」ことに注力できるでしょう。

やる気の【持続:粘り強さ】を高める方法

次に、起動したやる気をできるだけ長く、粘り強く持続させるための方法を見ていきましょう。

 具体的な目標を設定する

1つめの方法は「目標設定して行動計画を作る」です。

「目標を設定せよ」という言葉は聞き慣れていて面倒に感じるかもしれませんが、じつは目標設定はやる気を持続させるテクニックとして有益です。

具体的な目標の立て方は、以下の4項目を参考にしてみてください。

  • 数字で表す
    ✕ 痩せる → ◎ 5kg 減量する
  • 客観的に進捗状況を測定できる指標にする
    ✕ 英語力を身につける → ◎ TOEICで800点をとる
  • がんばれば達成できる難易度にする(非現実的な目標にしない)
    ✕ 10億円稼ぐ → ◎ 年収1,000万円を超える
  • 期限を決める
    ✕ 将来 → ◎ 2023年12月31日までに

 

自己効力感を高める

2つめの方法は「自己効力感を高める」です。

自己効力感(セルフエフィカシー)とは?

セルフ・エフィカシーとは、ある行動をうまく行うことができるという「自信」のことをいい、日本語では自己効力感と呼ばれます。
人がある行動へのセルフ・エフィカシーを強く感じていると、その行動を行う可能性が高くなり、その行動をするための努力を惜しまず、失敗や困難を伴っても諦めにくいと考えられます。

自己効力感を高めるためには、次の2つのポイントを実践してみてください。

  • 成功体験
    小さな成功体験を重ねる。達成できる簡単な目標を設定し達成する
  • 代理体験
    自分に似ている人が成功しているのを見たり聞いたりする

 

他の人とのつながりを思い出す

3つめの方法は「他の人とのつながりを思い出す」です。

もし、やる気の火が小さくなって消えそうになる日があったら、こんなことを思い出してください。

  • 今まで応援してくれた人たちの顔
  • お世話になった人への恩返し
  • チームメートと交わした約束
  • 友人と語り合った夢
  • 自分を信じてくれる人の存在

あるいは、こんなことも思い出してみましょう。

  • 他の人に言われて悔しかったこと
  • いつかかならず見返したい相手
  • 捨てるわけにはいかないプライド

そもそも人類が生命を維持し、繁栄していくためには「社会的な絆」が不可欠でした。

そのため、人間の“他者に対する社会的な感情”は、生存本能とも結びつく感情として発達しており、強力です。やる気を持続させるパワーを与えてくれます。

  • 「応援してくれる人の期待に応えたい」
  • 「ここでやめたらお世話になった人に顔向けできない」
  • 「絶対に見返してやる」
  • 「信頼を裏切るわけにはいかない」

こういった気持ちを自分の中で増幅させ、“やる気を燃やし続ける燃料”としましょう。

もらった応援メッセージや仲間との集合写真、交わした約束などの画像をスマホに保存し、くじけそうになったときに見るのも、よい方法です。

やる気の【強度:集中力】を上げる方法

最後に3つめの「やる気の強度(集中力)」を上げる方法をご紹介します。

集中力にかかわる栄養素を摂取する

「集中力にかかわる栄養素を摂取する」です。

気づいていない方も多いのですが、じつは摂取した栄養素と脳の集中状態は密接な関係にあります。

まずは、特定の栄養素が不足しないよう、バランスのよい食生活を心掛けることが大前提です。

「主食・主菜・副菜」のそろった食事をとりましょう。主食・主菜・副菜を組み合わせた食事をすることは、栄養バランスのとれた食生活と関係しているという研究結果が複数報告されています。

バランスのよい食事を実践したうえで、さらに集中力を高めるブレインフーズを取り入れると効果が期待できます。

脳に良い栄養素

  • ビタミンB群
  • ビタミンK
  • ビタミンE
  • コエンザイムQ10
  • ルテイン
  • 葉酸
  • β-カロテン
  • オメガ3

脳の健康を高める
緑の葉野菜

  • ケール
  • ホウレンソウ
  • コラードグリーン
  • ブロッコリー
  • ロメインレタス

脳のエネルギーとなる
良質な脂質

  • クルミ
  • アボカド

脳の炎症を抑えるベリー類

  • ブルーベリー
  • ブラックベリー
  • ストロベリー

集中力を高めるカフェイン

  • コーヒー
  • 紅茶
  • 緑茶
  • ダークチョコレート(抗酸化作用もある)

 

瞑想で脳の状態を整える

「瞑想で脳の状態を整える」です。

瞑想には、私たちの頭の中に溜まったキャッシュを削除してサクサク動くようにしたり、精神的な安定感をもたらして集中しやすくしたりする効果が期待できます。

マイクロソフト創業者のビル・ゲイツも瞑想の実践者で、
「瞑想は集中力を高めるための素晴らしいツール」
と述べています。

体力をつけ休息をとる

基本的なことですが、多くの方が軽視しているので、あらためてこの重要性をお伝えしたいと思います。

「疲れているときや眠いとき、やる気が出ない」という経験をしたことのある方は多いでしょう。

強くしっかりとしたやる気を出すために、「体力と休息」が重要なカギを握っています。

メンタルケアだけに意識を向けるのではなく、日頃から運動習慣を持って体を鍛え、体力をつけてください。筋トレ、ランニング、ヨガなど、自分に合うものでかまいません。

くわえて「休息」も欠かせません。とくに最も重要なのが「睡眠」です。睡眠不足での作業は酩酊状態のように作業効率が低下します。

参考

覚醒度(頭の働き)は起床後13時間後から(6時起きで、夕7時から)徐々に低下してゆく(Dawson、1997)。
17時間連続覚醒(6時から夜11時)では作業能率が酩酊状態(血中アルコール濃度0.05%)程度に低下し、徹夜では血中アルコール濃度0.08%程度の作業能率になってしまう。

 

起床後13時間が過ぎたら、その日はもうやる気を出すのは諦め、十分な睡眠をとって翌朝また取りかかる、というリズムでやる気の強度を維持していきましょう。

本記事でご紹介したテクニックを活用して、自分のやる気をコントロールし、本当にやりたいことを実行していく原動力としていただければと思います。

皆さん人生これからです。頑張っていきましょう