良い行動習慣を自動化することは、自ら幸せな人生を作ることにつながります。
成功体験により自信がつく
自分が成し遂げたい行動を習慣化して、長期的に継続していくことは、一種の成功体験です。成功体験とは、「実際に自分が行ってみて、うまくできたという経験」のことですが、成功体験が多いほど、自己肯定感や自信が高まる効果があります。習慣化した行動を繰り返すたびに成功体験を積み重ね、自信を持って行動できるようになる、という好循環を生み出すのが習慣化なのです。
失敗する根本的な原因
皆さんは三日坊主になってしまった経験はありますか? 多分ほとんどの人が三日坊主の経験者です。「自分なんて続けられないかもしれない」と思っている人も安心してください。習慣化に失敗してしまう人が陥りやすい根本的な原因を理解しておけば、三日坊主を卒業することができます。
失敗例① 即効性
習慣化に必要なのは「一定期間の繰り返し」です。短期的な成果や即効性を求めてしまうと、習慣化に失敗してしまいます。ダイエットや資格取得の学習なども、数日で目に見える結果は現れにくいものです。すぐに結果を感じられることを気にしてしまうと、モチベーションが下がって、挫折してしまいます。そして、習慣にしたい行動によって必要日数は異なるです。自動的になるまでに繰り返す必要のある回数は行動によって異なる。実験では、身体にいいものを食べることを習慣にするに、ほぼ考えずにそうできるようになるまで65日ほど繰り返す必要があったそうです。身体にいいものを飲む習慣については少々短くなり、約59日かかりました。そして運動は反対に、91日ほど繰り返さないと習慣と呼べるようにはならなかったそうです。
ほかの行動に比べて習慣になるまで時間がかかる行動があるというのは、ある意味当然だと言えます。ピアノを習えば、ショパンの協奏曲を弾けるようになるには、「きらきら星」より多くの練習が必要になると思うはずですから。。
平均すると、身体にいいことを自動で行っていると実感できるようになったのは、66日繰り返したあといいます。新しい行動に取り組み始めたら、それを2ヵ月と1週間繰り返す。そうすれば、自動的に行う感覚は大幅に高まることを頭の中に入れておきましょう。
また、大きな生活変化を伴う行動を習慣化するためには、より長い期間が必要なことを理解し、長期的な視点で習慣化に取り組むようにしましょう。「結果」よりも「続ける」ことにフォーカスして過ごすと、繰り返しやすくなります。
習慣化は「続ける」ことが何よりも重要なので、継続的にとりくめるレベルに設定しましょう。
習慣化を成功させる習慣
小さい事から始める
習慣化には、複雑で負荷の大きな行動ほど、時間がかかります。
ダイエットで体重を落とすためには運動や食事管理が必要ですが、いきなり「10kgの体重減」を掲げて、大きな負荷を与えてしまうと挫折したり、かえって続かなくなってしまいます。高い入会金を払ってジムに行く、毎日1時間の運動を課す、無理な食事制限をするなどいきなり高いハードル設定はやめましょう。
まずは、「毎日体重計に乗る」「食事の内容を記録する」「1日5分だけ運動をする」など自分でも簡単すぎるかなと思うくらいの小さい行動から始めましょう。
具体的な目標と、必要な行動を書き出す
習慣化を成功させるには、具体的な目標と行動を設定し、書き出すことも重要です。「半年後にTOEICで700点以上をとる」「1年間で8kg減量する」など時期と目標値を加えて、具体性をもたせましょう。さらに、その目標を達成するために毎日すべき行動も明確にします。例えば、「1日30分英語の勉強の時間を確保する」「毎日10分運動をする」など無理なく始められる行動を設定します。目標に対して、定量的な数値や活動内容を加えることで、自分が何をしていけば良いかがわかりやすくなります。まずは目標とアクションプランを書き出して、思考を整理しましょう。
すでに出来ている習慣と組み合わせる
すでにできている習慣と組み合わせるのも、習慣化を成功させるコツです。自分もそうですが、人は、新たな行動をすることに抵抗感を感じます。そこで、すでに身についている習慣に、新しく習慣にしたいと思っていることを追加すると、心理的なハードルが下がり新しい習慣が身に付きやすくなります。
運動を例に例えると、普段運動をしていない人が「毎日1万歩歩く」のは、億劫になるかもしれません。そこで、毎日の通勤や買い物など普段歩く際は「エスカレーターは避けて階段を使うようにする」といった組み合わせにすると歩数も増え、日々の活動のなかで、新たな習慣を身につけられるようになります。
運動/トレーニングの内訳をみると、「筋トレ」「宅トレ」「ジム通い」や「腹筋」「プランク」「腕立て」等のトレーニング、「ランニング」「ウォーキング」等の有酸素運動が目立っています。
運動/トレーニングの挫折者が最も多くなったのは、始めるハードルが高いこと、時間がかかる等忙しい人ほど挫折しやすいこと、モチベーション以外の要素に左右されること、苦手な人にとっては「つらい」「苦しい」「疲れる」と感じる習慣であることなどが要因と考えられます。
「続ける」こと自体を目標にする
習慣化をするためには、「続ける」こと自体を目標にしましょう。習慣化を成功させるのに最も重要なことは、「結果」ではなく「続ける」ことだからです。なによりも継続することが大切なので、短期的な成果や即効性を求めないようにしましょう。三日坊主になってしまうパターンが、毎日続けられなかったことで、それ以降の継続を諦めてしまうことです。毎日の行動は、天候や予定、体調によっても左右されてしまうものです。そこで、万が一出来なかった日があったとしても、すぐに「続かなかった」と判断しないようにしましょう。さらに、出来なかった日用のプランを用意しておくことが重要です。
また習慣化には、ある程度の期間を要することを理解して、「結果」よりも「続ける」ことに意識を向けて取り組んでいきましょう。
記録して、自分のがんばりを見える化する
習慣化を成功させるうえで「記録」は重要な意味を持ちます。なぜなら、記録の蓄積は、達成感となり喜びをもたらすからです。日々の小さな成功体験が、大きな目標達成へとつながります。これらは「もっと続けたい!」というモチベーションの原動力となると同時に、「この記録を途中で失いたくない」と失う怖さが挫折の歯止めとなって、習慣化の成功率を高めてくれます。日々のアクションを記録することで、自分の努力が可視化されます。
「どれだけ実行したか」「どれだけ習慣化できているか」が一目瞭然となり、続いていく様子が視覚的にも訴えられ、それをゼロにしたくない、という心理効果が働きやすくなります。
ご褒美を用意する
新たな目標に向かって動き出すときに「ご褒美」を用意することは、有効な手段です。それが達成感や成果を実感する動機付けとなり、目標に向かって努力を続ける原動力になるからです。習慣化のプロセスや目標達成は、長期間にわたる努力が必要です。ご褒美を設定することで、途中経過でもモチベーションを維持しやすくなります。目標に向かって行動する意欲を高め、継続する助けとなってくれます。
目標に向かってストイックに取り組むことも大切ですが、厳しすぎると挫折する確率が上がってしまうため、ご褒美を用意することで楽しみながら習慣化を目指すのが、成功に導くコツです。
同じ目標の仲間と一緒に取り組む
習慣化を成功させるには、仲間と一緒に取り組むことも効果的です。ひとりでは続けられないことも、誰かの励ましや、見守ってくれる存在があることでモチベーションが保たれ、頑張り続けることができます。また誰かの目があることが程よいプレッシャーとなり、サボれない、挫折しにくり環境にも繋がります。
まずは同じ目標を持っている、似たような境遇の仲間を見つけましょう。そして、「自分の目標はOOである」「いつまでにOOを成功させたい」など、心のうちにとどめるのではなく、周囲に宣言をします。他者の目があることで、強制力が生まれ、やらざるを得ない状況をつくることができます。このように挫折しづらい環境をつくることも大切です。
そして習慣化とは、同じ状況のもとで繰り返し行われた行動がやがて定着し、(意志とは関係なく)自動化されて行われることです。
皆さんこれからです。
未来に向けて頑張って活きましょう